交通インフラと旅行(山、温泉)

旧タイトル:静岡空港と常温核融合を応援するBLOG

帝釈山、田代山、木賊温泉の井筒屋旅館

私は学生時代に、鳩待峠~尾瀬ヶ原~燧ケ岳~御池~会津駒ケ岳~桧枝岐 という長い山行をしたことがあります。先週、天気の良い日を見計らって、燧ケ岳よりはやや低い帝釈山(それでも2000mを超えています)と風光明媚な田代山に2日がかりで登頂し、その間に木賊温泉、井筒屋に一泊するプランを実行しました。これら2つの山は尾根でつながっておりますので、1日で制覇することも可能ですが、2つの登山口に車の手配をできる場合は別として、猿倉南登山口>田代山帝釈山田代山>猿倉南登山口 の行程は結構時間を要しますので、桧枝岐から入る馬坂峠の駐車場から歩いてわずかに45分の帝釈山というイージーな行程にして、二つの山を二日に分けることにしたのです。

馬坂峠からイージーな登山といっても、その峠に車で到達するのは、急勾配、あい路の連続する未舗装道路(岩の露呈多し)のため大変でした。4WD必須のルートと言えましょう。なお、湯の花温泉~猿倉南のルートも同様ですが、桧枝岐~馬坂峠と比べると、多少楽かな?という気がします。どちらのルートも栃木県側は水害による崩落から復旧していなくて、現時点では不通になっています。

帝釈山の山頂から望む日光白根山の山頂部(一番奥)

帝釈山の山頂からの眺望(那須、高原山、女峰山、太郎山と男体山の重なり、日光白根山、燧ケ岳、平ケ岳、会津駒ケ岳、などなど)は、お見事。もちろん天候に恵まれた幸運のなせるわざですが。一方、田代山の平たい山頂に広がる湿原を木道を歩いて一周(反時計回りの一方通行)するのも素晴らしい体験で、ぜひまた再登頂したいという氣を起こさせる山々でした。

田代山頂の平原。木道だけが登山者に許された場所。それ以外は見るだけ・・・

宿のほうは、最初、湯の花温泉の末廣旅館に電話をしたのですが、やむをえない事情で休館中。今のところ再開の見通しを言えない状態だそうで、残念です。そこで木賊の井筒屋に電話をして予約しました。木賊温泉湯の花温泉も、共同湯は二年前に日帰りで利用したことがありますが、宿泊は今回が初めてです。

bernardtezzler.hatenablog.com

井筒屋さんは長い伝統を誇る名旅館で、日本秘湯を守る会の会員宿です。木賊温泉共同浴場(混浴)の湯小屋から間近に見えますので、そういった意味でも秘湯ファンに知られた宿と言えます。数年前の洪水で、歴史ある共同浴場が流された時に(約二年をかけて復旧。浄財が寄せられました)、井筒屋さんの浴室も流され、約一年休業を余儀なくされたそうです。

 

井筒屋旅館の浴室

復旧前は男湯、女湯に分かれていましたが、今は浴室はひとつです。2つにするとどちらかを加温しなければならなくて燃料代負担が大変というのが理由だそうです。私が泊まった日は宿泊客は私一人だったので入り放題でした。複数のグループが同じ日に宿泊する時は、恐らく交代制、貸切にしているのだと思います。とにかく、共同湯に負けず劣らずの素晴らしい感触の名湯でした。

2日めの田代山登頂から下山後には、湯の花の共同湯のうち石湯に入ってみました(ラーメン屋さんは休業日で、蕎麦屋さんで入浴券300円を購入しました)。ところが石湯(独泉状態)の湯は熱すぎてとても浸かっていられません。水と混ぜて体にかけるこらいで済ませました。その後、道の駅たじまで地元の野菜を購入し、川治温泉の薬師の湯で締めの入浴をして帰宅しました。薬師の湯は、湯の温度が低いという理由で、その日は無料で開放していました。低いほうが薬師の湯小屋の湯に長時間浸かって登山の疲れを癒すのにちょうど良かったです。

なお、なお、私の先月(6月)の登山・温泉は・・福島県塙町の湯岐温泉(これで10回目くらいかな?)の和泉屋さんに一泊と、学生時代の登山仲間と一緒に、奈良井宿(外人客が猛烈に多い)に泊まったあと中央アルプスの経ヶ岳(標高2296m)に登山、下山後は「みはらしの湯」(露天風呂から、甲斐駒ヶ岳仙丈ケ岳などなどの南アルプス雄大な眺望)に浸かって高速バスで帰京という2つのイベントで充実した月日を送っております。