交通インフラと旅行(山、温泉)

旧タイトル:静岡空港と常温核融合を応援するBLOG

日韓オープンスカイ化と、欧米大寒波について

22日まで東京で行われた、日本と韓国の間の航空協議で、両国間のオープンスカイ化で合意が成立した。この結果、これまで規制されていた参入企業数や便数について、日本と韓国の航空会社は原則として自由に決めることができるようになるが、当面、日本側の対象空港としては、成田、関西、羽田、中部といった大空港に限定されることになるようだ。まず、このオープンスカイ化によって、韓国のLCCが多く成田に飛来することになるのではないか?という見方がされている。

翻って、静岡空港は、日韓オープンスカイ化の当面の対象でないうえに、既存路線の運航会社(アシアナ、大韓)への「気がね」から、韓国LCC誘致をしにくい状況にあるように思われる。しかし、この流れの中で無策でいると、静岡県民で韓国を旅行しようとする人々が航空運賃の安さを求めて、中部発、成田初で韓国に向かうということになりかねない。国内路線の新規就航増が困難な中で、静岡空港当局の取るべき策は、希望の星とも言える韓国路線をさらに充実させるべく、韓国2社が静岡空港をさらに利用しやすくなるよう、最大限の配慮をするとともに、両社に増便を求め、静岡県民がインチョン・トランジットで欧米、東南アジア、オーストラリア、インド、中東、中央アジア、ハワイ、沿海州などに旅行するのがさらに便利という状況を作り上げることである(ソウルまでの旅行ならLCCでもいいかも知れないが、インチョントランジットなら、韓国大手2社のネットワークでないと無理)。

今、欧米は、大寒波で航空交通がマヒ状態。また、本年4月にはアイスランド火山噴火による欧州で航空交通が遮断されたことも記憶に新しい。こういったリスクから、今後、韓国や東南アジア方面の観光旅行が選好されるという可能性がある(中国は回復には若干時間がかかろう)。欧米路線が開設されていない地方空港にとって有利な状況になってきたとも言える。静岡空港に限らず、国際線をもつ日本の地方空港が奮起すべき時だ。