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旧タイトル:静岡空港と常温核融合を応援するBLOG

アルミホイル、銅板、塩水を使った発電(4)

平たい銅板、アルミホイル(アルミ箔)、塩水をしみこませたティッシュペーパーで構成された平板モジュール(10cm X 20 cm)の数を増やしていき、直列接続、並列接続、DCDCコンバータとの接続、あるいはインバータとの接続を行っていけば、(モジュールの容積、コストをとりあえず無視すれば)どのような電気機器も駆動できるはずだ。
この拡張版の作製、長期耐久性評価に移る前に、飲み終わったビール缶(アルミ製)を使えば、アルミ調達コストゼロでゴミ排出削減もでき、発電もできる。御の字!と、試してみた。
しかし、結果はネガティブだった。ビール缶の表面の塗装用樹脂をそぎ取るのに、サンドペーパーを使って1缶につき約30分。粉塵も舞い散り、マスクが必要。手間がかかるわりに、発電結果は、1缶につき電圧は0.5Vと、平板型と同等ながら、短絡電流は1缶につき、短絡直後1mA、0.7mAで安定と、かなり低い値だった。曲面(アルミ缶)と曲面(巻きつけた銅箔(*1))との接触は密着性が悪いのが原因かも知れない。

銅箔(*1):ニトムズの製品(0.03mm X 50 mm X 5 m)を、缶の直径分切り取り1つの缶に(ティッシュペーパーをはさんで)2列貼り付け。この銅箔の片面は粘着性があって電気抵抗が高いので、粘着性のある面を外側にして貼り付け。

アルミ缶を家庭で、ビールを飲み終わったままの状態で発電用に使うのは難しく、缶をいったん回収して樹脂部を分離し、アルミの部分のみを箔や板に加工するプロセスを介在させるほうが現実的のように思えた。

さて、このアルミ/塩水をしみこませたティッシュペーパー/銅の電池の電圧を長期間維持しようとすれば、塩水の定期的補給、アルミや銅の表面を定期的に研磨。アルミの腐食減耗がひどくなったらアルミを交換という作業が必要になる。このような作業には熟練は必要とされないうえ、安全な作業である。従って、専門知識を持ったオペレーターと被爆の危険にさらされた作業員のみによって構成される原発従業員と比較して、このアルミ・銅電池を使った発電所を開設すれば、地域の雇用に対する貢献は大きいのではないか?このような発電所は、「福島に作って東京に超高圧で送電」といったタイプではなく、各市町村に1基あるいは各区、各町内に1基作って低圧電流で送電するタイプになる。送電時、降圧時のロス(熱として逃げるエネルギー)をミニマムにすることができる。